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SBI証券初の米国株IPO取扱い!スペースXのIPO株が日本から購入可能に!申込み条件やスケジュールを解説!

SBI証券初の米国株IPO取扱い!スペースXのIPO株が日本から購入可能に!申込み条件やスケジュールを解説!

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SBI証券は2026年5月27日、イーロン・マスク氏率いるスペースX(Space Exploration Technologies Corp.、ティッカー:SPCX)の新規株式公開(IPO)について、募集の取扱いを行うと発表しました。

SBI証券にとって米国株式のIPO取扱いは今回が初めてです。スペースXが同日提出した有価証券届出書によると、みずほ証券や楽天証券もあわせて募集を取り扱う見通しで、NISA(成長投資枠)での購入も可能とされています。

詳細なスケジュールや申込方法など現時点で判明している情報を整理します。

スペースXとはどんな会社か

スペースXは2002年にイーロン・マスク氏によって設立された、宇宙開発・衛星通信・AIにまたがる垂直統合型のテクノロジー企業です。テキサス州に本社を置き、グウィン・ショットウェル氏が社長兼COOを務めています。

SBI証券の特設ページに掲載された有価証券届出書の記述によれば、同社は「宇宙、コネクティビティ及びAIにわたる将来の統合ハードウェア及びソフトウェア・インフラを構築している唯一の会社」とされ、3つの事業セグメントで構成されています。

1つ目「スペース・セグメント」

「スペース・セグメント」では再利用可能なロケットの設計・製造・打ち上げを行っています。

主力の「ファルコン9」は通算600回以上の打ち上げ実績を持ち、2025年だけで165回の打ち上げを実施しました。これは世界全体の50%以上を占める圧倒的なシェアです。2025年の同セグメントの売上高は約41億ドルで、前年比約8%増でした。

2つ目「コネクティビティ・セグメント」

低軌道上の数千基のスターリンク衛星を活用した世界規模の高速・低遅延ブロードバンドネットワークを運営し、数百万規模の消費者・企業・政府顧客に通信サービスを提供しています。

2025年の売上高は約114億ドルで、スペースX全体の売上の6割超を占める最大の収益源です。3セグメントの中で唯一、安定的に黒字を計上しています。

3つ目「AIセグメント」

2026年2月にマスク氏が経営するAI企業「xAI」を買収したことで加わった部門です。

大規模言語モデル「Grok(グロック)」、SNSプラットフォーム「X(旧Twitter)」、AI計算基盤などの垂直統合型AIプラットフォームを運営しています。

2025年の売上高は約32億ドルですが、大規模な設備投資が先行しており、営業赤字が大きい状況です。

IPOの規模──史上最大級の上場

2026年5月20日に公開された目論見書(S-1)によると、上場先はナスダックおよびナスダック・テキサスで、ティッカーシンボルは「SPCX」です。想定されるIPO評価額は約1兆7,500億ドル(1ドル=160円換算で約280兆円)、資金調達額は約750億ドル(同約12兆円)とされています。

実現すれば、2019年のサウジアラムコ(約256億ドル)を大幅に上回る史上最大のIPOとなります。米国市場において時価総額1兆ドルを超える水準でのIPOも史上初です。

主幹事はゴールドマン・サックス、モルガン・スタンレー、バンク・オブ・アメリカ、シティグループ、JPモルガンが務めます。

業績の概要──売上187億ドル、純損失49億ドル

目論見書で公表された2025年12月期の業績を見ると、売上高は約187億ドル(約3兆円)に達しています。ただし純損失は約49億ドル(約7,800億円)で、営業損失も約25億ドルにのぼります。

セグメント別に見ると、コネクティビティ(スターリンク)部門が約44億ドルの営業利益を稼ぐ一方、AI部門は約63億ドルの営業赤字でした。スペース部門も赤字ですが、AI部門の赤字幅が際立って大きく、xAI買収に伴うAI開発投資がかさんだ形です。

2026年1〜3月期の売上高は46億9,000万ドルで、前年同期の40億7,000万ドルから増加しました。

ただし1株当たり損失は1.27ドルと、前年同期の0.18ドルから拡大しています。AI事業が成長投資フェーズにあることから、短期的には赤字が続く構造です。

なお、目論見書によると、米AI企業アンソロピックがスペースXのAIデータセンター「Colossus」「Colossus II」の利用契約を締結しており、2029年5月まで月額12億5,000万ドルの利用料を支払うとされています。

AI部門の収益基盤を支える大型契約として注目されます。

株式構造──マスク氏の圧倒的な支配力

株式はクラスA株(一般投資家向け、1株1議決権)とクラスB株(マスク氏および一部関係者保有、1株10議決権)のデュアルクラス構造を採用しています。

マスク氏は議決権の85.1%を保有しており、事実上、同氏を外部から解任することは不可能な構造です。また、株主が法的請求を行う場合は裁判所訴訟ではなく仲裁手続きが義務付けられるなど、一般株主の権利が制限される規定も含まれています。

個人投資家への異例の30%割当

通常の米国IPOでは個人投資家への割当比率は数%程度にとどまりますが、今回のスペースXのIPOでは個人投資家向けに最大30%程度の割当が計画されていると報じられています。

これは米国の通常のIPOにおける個人投資家割当の少なくとも3倍にあたる異例の規模です。マスク氏の熱心な支持者を取り込み、上場後の株価安定を図る狙いがあるとみられています。

SBI証券での申込概要

申込資格

SBI証券の口座に加えて外国株式取引口座の開設が必要です。

米国籍の方や外国株式の取引制限が行われている口座では申込みできません。

申込手続き

仮条件決定日以降、SBI証券が定める受付期限までの期間において購入申込みが可能となる予定です。

受付期間中は、いつでも申込数の変更やキャンセルが可能です。さらに、条件決定日には「オプトアウト期間」(最大約4時間弱)が設けられ、当選・補欠当選した場合にこの期間内に辞退を行うことができます。

辞退しなかった場合、当選株数について順次約定が成立し、用意した米ドルの範囲で購入することとなります。なお、当選株数の一部のみの辞退はできません。

配分方法については、日本証券業協会の「株券等の募集等の引受け等に係る顧客への配分等に関する規則」の対象外であり、SBI証券が通常公表している配分基本方針とは異なる方法で行われるとされています。

詳細はスケジュール確定後に改めて案内される予定です。

NISAの取扱いについて

NISAの取扱いについて成長投資枠での買付が可能です。

購入申込時にNISA預りを選択できます。ただし、NISA投資可能枠が約定金額に不足する場合は、すべて特定預り(または一般預り)での約定となり、NISA預りでの約定とならなかった場合でも約定取消はできない点に注意が必要です。

手数料については、IPOでの株式取得に手数料はかかりません。ただし本件は外貨決済(米ドル)のみ対応のため、口座にあらかじめ米ドルを用意しておく必要があります。

インターネットコース(プランC除く)のお客さまがリアルタイム為替取引を利用する場合は為替手数料が無料ですが、買付レートと売却レートにはスプレッド(価格差)が存在します。

なお、IPOチャレンジポイントの対象かどうかについてはFAQに項目がありますが、回答内容は現時点で未公開です。

今後の想定スケジュール

報道ベースで伝えられている今後のスケジュールは、6月4日にロードショー(機関投資家向け説明会)開始、6月11日に公開価格決定(株式売却)、6月12日にナスダック上場となっています。

ただし、有価証券届出書はまだ効力が生じておらず、SBI証券も「登録届出書が有効になる前に、本株式を販売したり、購入の申込みを受理することはできません」と注意喚起しています。正式なスケジュールは届出書の効力発生後に確定する見込みです。

投資にあたっての注意点

今回のIPOには、いくつかの重要なリスク要因が存在します。

まず、バリュエーションの高さです。想定時価総額1兆7,500億ドルに対して2025年の売上高は約187億ドルであり、株価売上高倍率(P/Sレシオ)は約100倍に達します。

これはエヌビディアの約24倍と比較しても極めて高い水準です。ロイターが過去5年間の高評価額IPO上位50件を分析したところ、約4分の3のケースでS&P 500指数ファンドを購入した方がより良いリターンが得られたという結果が出ています。

IPO価格で購入した投資家の平均リターンは27%であったのに対し、同期間のS&P 500は53%のリターンでした。

次に、赤字の継続です。2025年12月期は49億ドルの純損失を計上しており、特にAI部門は大規模な先行投資フェーズにあります。収益化までには時間を要する可能性があります。

また、マスク氏への集中リスクも考慮すべきです。議決権の85.1%を保有するマスク氏の経営判断がすべてを左右する構造であり、同氏個人の行動や発言が株価に直結する可能性があります。

さらに、為替リスクにも注意が必要です。米ドル建ての投資となるため、円高が進行した場合には為替差損が発生します。

今からできる準備

SBI証券での購入を検討している方は、以下の準備を進めておくとよいでしょう。

まず、SBI証券の口座をまだ開設していない場合は早めに手続きを行うこと。次に、外国株式取引口座の開設状況を確認すること。そして、申込みは米ドル決済のみとなるため、事前に米ドルを口座に用意しておくこと。最後に、NISA(成長投資枠)での購入を希望する場合は、投資可能枠の残高を確認しておくことです。

スケジュールが非常にタイトになる可能性があり、特にオプトアウト期間は最大約4時間弱と限られています。SBI証券の特設ページを定期的にチェックし、情報更新を見逃さないようにすることをおすすめします。

まとめ

スペースXのIPOは、宇宙開発・衛星通信・AIという3領域を統合する唯一無二の企業が、史上最大規模で公開市場に登場するという歴史的なイベントです。SBI証券が米国株IPOの取扱いを初めて実施するという点でも、日本の個人投資家にとって画期的な機会といえます。

個人投資家向けに最大30%の割当が計画されている点は異例であり、日本の証券会社経由でも公開価格での購入チャンスが生まれました。

一方で、P/Sレシオ約100倍という高いバリュエーション、49億ドルの純損失、マスク氏への議決権集中など、リスク要因も多く存在します。「あのとき買っておけばよかった」という機会損失への恐れだけで判断するのではなく、目論見書をしっかりと読み込み、自身のリスク許容度と照らし合わせたうえで投資判断を行うことが重要です。